都会と田舎の決定的な違い

 
◯　空気や景色が綺麗、静か、水が美味しい、のんびりしている
×　車がないと生活できない、しがらみが強い、閉鎖的

こんな感じで語られる事が多いけど、車はうちくらいの環境だとなくても大丈夫。確かにないと制約はあるけれど、それでも普段の生活で欲しいものが手に入らない事はない。しがらみとか人付き合いも、あたしは独り者だからあまり関係ないかな。物価が安いって言われるけれど、そんなに安くはないんですよね。給料の安さの方が差があるような気がします。

ただ、まあ、こういう一般的な話じゃなくて、進藤むつみの視点で考えてみれば、やっぱり音楽でしょうか。まずはCDの話。

ネット配信に移行しつつあるけども、やっぱりあたしはCDがいい。CDショップは、それなりの規模のお店も行動範囲にあるんです。普通に売れてるのを買うだけなら、たぶんそれで十分。それと、今は通販が発達したじゃないですか。お店にないCDや輸入版が欲しければAmazonという強い味方があるし、手に入らないモノはないと思います。・・・新品では。ただ、中古になるとチョット違う。

中古CD屋さんはずいぶんつぶれているけれど、そもそも田舎はその数が少なかった。その上で商品がね、おおおっ！・・・っていうのがあまりないんです。いえ、欲しいアルバムはいっぱいあるし、それが高い安いっていうのも自分の中の価値観だと思う。ただ、レアものとまでは言わないけれど、珍しいCDが少ないんですよね。

これ、最初は地域性かな？・・・とも思ったりした。この辺りの人は、そういう音楽を好む人が少ないのかなって。あたしは昔、日本全国あちこち仕事で行っていて、時間が空くと中古CD屋さんを覗いてたんですね。例えば、京都なんかはスゴく独特なアルバムが置いてあったりする。都心とはまた違った指向性が見えて面白いんですよね。それと比べて、この辺りは無難な指向なのかなって。

だけど、ある時あたしは思った。そうじゃない、人が少ないんだ！・・・って。音楽を聴く人じゃないですよ。住んでいる人の数そのものが少ないんです。人口が少ないから、音楽を聴く人も少ない・・・から、珍しいジャンルを聴く人も少ない・・・から、それが中古CDショップに出回る数も少ないんだ・・・って。

・・・思い込みかなあ。でも、なんか、そう考えると納得できるんですよね。

と、もう一つ。最近コンサートって行きましたか？。あたしは・・・全然行ってない。まあ、東京に住んでる時からコンサートにあまり行く方じゃなかった。それって、ライブの面白さは分かっていても、それ以上にスタジオ録音のサウンドの方に惹かれていたからなんです。うん、家やジャズ喫茶でCDを聴いてる方が好きなんですよね。

だけどさ、たまにはライブの空気を感じたい時ってあるじゃないですか。でもね、コンサートの数もやっぱり少ないんですよ。

たとえばイベントナガノのHPを見ると、今月のコンサートスケジュールはこんな感じ。チケットを取り扱ってるイベントだけ載ってるんだろうけど、だいたいこんな感じだよな？ってトコロ。で、どうですか？。何か行きたいイベントってありますか？。あたしは・・・、演劇で劇団四季くらいかなあ。と、来月になればサイトウキネン・フェスティバル松本ですか。

まあサイトウキネンは特別としても、この辺りで繰り返しコンサートを開くミュージシャンは、やっぱりこの辺りに縁のある人だったりします。そうじゃなければホントに来ない。日本全国ツアーします・・・って言っても、あえて外してるんじゃなかって思えるくらい。たぶん立地がね、次の会場へ移動するのが大変なんだと思います。

だけど、それでもさ、それでもペイできるくらい集客できれば開催されるんだろうけど、やっぱりたぶん集客できないんだろうなあ。人口・・・の問題ですよね。住んでる人が少ないんだから人が集まらない。で、あたしはほとんど洋楽しか聴かない人間で、外国人ミュージシャンがこの辺りでコンサートを開く・・・なんて、絶対期待できない事だったりするんです。

田舎だ地方だっていっても、普段の生活で不便を感じる事はそれほどないと思います。だけど、もう一歩突っ込んで求めた時に、都会じゃないと手に入らない事がある。その要因は・・・、都会と田舎の決定的な違いっていうのは、人が多いか少ないかだとあたしは思うんです。