2016年
進藤むつみのおすすめCD (vol.80)
あたしはこの "Magic Fire" を聴いた時、『見つけた!』って思いました。カントリー・ロックが大好きで、90年台のオルタナ・カントリーや2000年以降のアメリカーナを聴き続けていて、だけど、もっと黎明期のカントリー・ロックそのもののサウンドを奏でているバンドがあるんじゃないか・・・って思っていたんですね。それが、もうあたしのイメージ通りのアルバムに、ついに巡り合えたんです。
繊細でいて大胆な曲に、美しくも力強いハーモニー、乾いた風や太陽を感じさせるサウンドを、ギターやフィドルにマンドリンを持ち替えて、メンバーが交代でヴォーカルをとる。いや、これは70年前後のカントリー・ロックそのものでしょ。作曲やヴォーカルは二人で半々で担当していて、一人が圧倒的リーダーじゃないのも個人的には好ましい。
まあ、彼らについては情報が少なすぎるんですけどね(英語版 Wikipedia のページさえない)。だから、あたしが感じた印象を中心に、彼らのサウンドをお話しさせてもらいたいと思うんです。
2018年
進藤むつみのおすすめCD (vol.79)
なんか妙な事をやっているな・・・と、いうのが第一印象。 Shakey Graves の "Late July" のプロモーションビデオを見た時の事なんですけどね。スーツケースにバスドラのキックペダルを2つ付けて、一つはパッドに当たるように、そして、もう一つは袋に包んだタンバリンに当たるようにして、スーツケースに腰掛けて、そのキックペダルを踵で踏みながらギターを弾いていた。
気持ちはわかるんですよね。ギター弾き語りをしていて最初に物足りなくなるのは、前奏はともかく間奏の間が持たない事。多くのシンガーがホルダーを付けてハーモニカを吹いたのはそう言う事だったろうし、彼の場合は、それは巧みなギターピッキングで乗り越えた。そして、次に悩むのは音の厚みがない事なんだと思います。ただ、それをこういう形でカバーした彼の発想力に加えて、それを実際に行ったその実行力に脱帽。まさに唯一無二のスタイルが誕生したのでした。
ただ、それが活かせたのは、曲の魅力、歌の魅力あってこそだと思うんですけどね。最初は際物のように思えた彼のスタイルだったのに、どんどんあたしが取り込まれて行ったのは、彼自身に魅力あってこそだったと思うんです。
2017年
進藤むつみのおすすめCD (vol.78)
俳優の方が演技をする場合、テレビと舞台では少し違ってくると思うんです。テレビの方がナチュラルっていうのかな。舞台の方が過剰な大きな演技になるんだと思う。その方が、舞台では伝わりやすいからだと思うんですよね。
対して、シンガーの場合もやっぱり演技をしていると思うんです。ロック・スターを演じるっていうんじゃなくて、例えば彼女の場合だと Nicole Atkins って歌手を演じているんじゃないかと思う。そして、その演じ方がね、彼女の場合、少し過剰なような気がするんです。思えば『Roy Orbison が父』と、自らのベースを語る彼女なんですよね。確かに Roy Orbison は過剰に自身を演じ切っている。その影響が、彼女の特徴的なヴォーカル・スタイルに現れているような気がするんです。
2016年
進藤むつみのおすすめCD (vol.77)
'the new Neil Young' と評される事もあるのは、もちろん Neil Young や Todd Rundgren が好きだったという事から来るのでしょう。だけど、あたしはそれはチョット違うんじゃないかと思うんです。確かに1970年代には、素晴らしいシンガー・ソングライターがたくさんいた。でもね、 Dylan Leblanc はそれらの先人たちに負けないくらい、繊細でいてデリケートな、心の琴線に触れる歌を歌える、21世紀の新しいタイプのシンガー・ソングライターだと思っているんです。
Dylan Leblanc は Louisiana 州生まれ。幼い頃に両親は離婚したそうです。7歳の誕生日にギターを手にすると、10歳の時に、ミュージシャンである父親の住む Muscle Shoals に行き、その仕事をするスタジオを遊び場に育ったとの事。バンド活動を経た 2010年、20歳になる年に自らのプロデュースによるデビュー・アルバム、 "Paupers Field" を発表します。
なにしろ、独特の憂いのある歌声が耳を引く。そして暗くて重い。スチール・ギターが味付けをしている曲が多いんだけど、そのスチール・ギターの明るさが、かえって暗さを引き立たせたりしています。そして、前作を踏襲した内容のセカンド、"Cast the Same Old Shadow" を2012年に発表。ファーストとセカンドを発表後は、 Lucinda Williams, the Civil Wars, Bruce Springsteen, the Drive by Truckers, Alabama Shakes らの前座としてツアーを行いました。
3月に母が亡くなりまして、・・・心筋梗塞であっという間。もう、覚悟するだけの時間もなかった。朝はいつも通り、あたしを送り出してくれたんですよね。
四十九日が終わって、落ち着いたかと言えば、まあ、生活は回るようになった。だけど、心のざわめきは抑えられれないままでいる。
何気なく過ごしてきた日々が、どれだけ大切だったかと思い知らされてる。毎日が、特別な日だったんだなあ。今思えば、どの日も記念日のような輝きを持っていた。
今はまだ、その事実をを受け止めきれないあたしがいるんです。
アクセス解析というソフトがありまして、今はどのサイトやブログでも入っていると思うんだけど、運営しているブログの閲覧者の情報を解析しているわけですね。例えば日別のアクセス数とか、どのページがたくさん見られたかとか。で、このブログではアクセスアナライザーというソフトを使っていたわけなんだけど、そのサービスが3月いっぱいで終わりになると言うメールが来たわけであります。
だけど、困ったかといえば実はそうでもない。そんなにしっかり見ていたわけじゃなかったしね。あたしの場合、月に1〜2回眺めては『最近アクセス数が少ないな』とか思ってた(笑)。だから、まあ終わっても仕方ないなって感じだし、これに代わるソフトを入れようともしていない。いいんじゃないかなと思うんですよね。商業ブログじゃないんだし、これを機会にスッキリしてみようかと考えているんです。
今更・・・って言われちゃうかと思うんですけども、昨年はホント色んな事があった一年でした。一番驚かされたのは父の入院でありまして、3週間集中治療室にいて意識が戻らなかった日には、正直これはもう駄目だろうなと思ってた。年齢もあったしね、母ともどうしようとかいう話をよくしてた。まあ、お陰様で無事に退院して来たんですけどね。足腰は弱ってたけどボケたわけでもなく、父の生命力の強さに感心したあたしだったのでした。
思えば、中学生の時に初めて買ったギターは、ヤマハのフォークギターでした。2万円だったかなあ。いつもギターを弾きながら歌ってた。もうね、楽しくてしょうがなかったんですよね。あたしの音楽のベースは、そこにあったなって思うんです。
でね、20歳を過ぎて初めて買ったオートバイは、ヤマハの250ccの2サイクルの機種だったのでした。その頃好きだった・・・っていうか、憧れてた人が乗ってたのと同じのを買ったんですよね。それでも、2サイクルのレスポンスっていうのは面白かったって今でも思うから、そのオートバイで良かったような気がしています。
時は流れて、今回電動アシスト自転車を買う事になった時・・・、色んなメーカーの製品を比べた時に、どうしてもヤマハになっちゃうんですよね、あたしの場合。もう、第一印象からして、ヤマハが良さそうって事になっちゃう。もちろん、エコ贔屓に決まってるんですけどね(笑)。
久しぶりのヤマハ製品を、まずは仕事に通うのに使うつもりでいるんです♪。
・・・って話になったことがありまして、うん、ずっと前の話。25歳くらいの頃だったかなと思います。あたしを入れて3人で話していたんですね。宝くじが当たったら・・・だけで、幾ら当たったとかの条件もなかった。しばし考え込む3人。
静かに一人目が口を開きました「・・・借金返す」
ゆっくりと二人目が言いました「・・・税金払う」
そして三人目が声をあげました「・・・罰金払う」
なんて後ろ向きな3人!。ずっと前の話なのに、あんまり皆後ろ向きだったものだから忘れられないわよ。貧乏だったんだなあ。多分、誰も宝くじなんて買ってないんですよね。進藤むつみの若き日の一コマなのでした。