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まぼろしの世界 / ドアーズ 1967年
進藤むつみのおすすめCD (vol.45)
強烈な個性を持つ Jim Morrison の詩とヴォーカル。そして、コンサート中に逮捕されるなどの、過激なパフォーマンスや発言。その当時はもちろんのこと、その後も長い間に渡ってフォロワーを生み出し、パンクやニューウェーヴのミュージシャンに与えた影響を考えると、彼の存在が神話扱いされたのも理解できると思います。まさに Morrison の持つカリスマ性こそが、the Doors の魅力の中心であることは間違いないでしょう。
しかし、それだけで彼等を語る事はできないと思うんです。ベースレスという特殊なバンド編成を感じさせないほど、キーボードの Ray Manzarek を中心とした彼等の演奏テクニックは素晴らしいものです。そして Robby Krieger のポップな作曲センスは、Morrison の曲作りが不調の時期でさえ、ヒット曲を生み出すだけの力を持っていました。だから、Morrison のカリスマ性が中心なのはもちろんですが、メンバーそれぞれの力が合わさって、バンドの魅力になっているのだと思います。