Passionworks / Heart

パッションワークス / ハート 1983年
進藤むつみのおすすめCD (vol.59)

get "Passionworks"Heart のアルバムを1枚紹介するとしたら、普通はこの "Passionworks" ではないでしょう。傑作デビュー・アルバムの "Dramboat Annie" か、代表曲 "Barracuda" を収録した "Little Queen" か・・・。いえ、復活後の Heart を思い浮かべる人の方が多いかもしれませんね。そのものズバリのアルバム・タイトルを付けた "Heart" か、復活第2弾の "Bad Animals" か・・・。

ただ復活後の彼等は、完全に売る事を目的にしてしまったと思うんです。例えば80年代後半のヒット曲って、全て外部のライターが書いた曲なんですよね。いいえ、悪いなんて言いません。特に "Bad Animals" のズッシリと密度の濃いサウンドは、80年代後半のミュージック・シーンを代表するアルバムと言えるでしょう。だけど、Ann & Nancy Wilson 姉妹を中心に曲作りをしてきた Heart、ハードなスタイルに拘ってきた初期の彼等を知っていると、ちょっと悲しくなってしまうんです。

もっとも、低迷した時期の彼等にしてみれば、それどころじゃなかったのでしょうね。活動していくためと、完全に割り切ったのだと思います。だって、もっとも売れなかったこの "Passionworks" は、初期のサウンドとはまた違う独特な静けさを持つアルバムで、もっと高い評価を得て当然と思えるクオリティーがあったのですから。そして、この静けさこそがあたしが気に入ってるトコで、なにか復活前夜を思わせるような気がするんです。


Roger FisherSteve Fossen を中心にシアトルで結成されたバンドが、Heart の母体です。そして Ann Wilson が加入。この時期、彼等は Led Zeppelin の曲ばかり演奏していたようですが、これがその後のサウンドに色濃く影響を現す事になります。カナダのバンクーバーに拠点を移した後、デビューする直前になって Ann の妹の Nancy が正式に加入。まだ他のメンバーは流動的ですが、美人姉妹2人をフロントに立てた、ハードロック・バンド Heart が誕生します。

1975年、ファースト・アルバム "Dreamboat Annie" を発表(米では76年)。この時すでに、Ann & Nancy を中心とした曲作りや、ハードなサウンドとアコースティックなサウンドの両立、ストレートなハード・ロックと幻想的な曲とが組み合わされる、彼等のスタイルが完成している事に驚かされます。そしてもう一つ、Ann のヴォーカルもパワフルでありながら、女性らしいしなやかさを感じるんです。そんな二面性の魅力を感じさせるシングル "Magic Man" (全米6位) のヒットと共に、アルバムもチャート7位まで上がったのでした。

77年、彼等の代表曲 "Barracuda" (11位) とアルバム "Little Queen" (7位) を発表。契約上の問題から回収・再編集となったアルバム "Magazine" を挟んで、"Dog and Butterfly" (17位) の発表が78年。このアルバムは、ハードなロックとアコースティックな曲をLPの両面に分ける収録方法で、ここで彼等のスタイルが完成したと言えるかもしれません。そして、バンドの中心人物だった Roger Fisher の脱退もあり、彼等は次のステップへと歩きはじめます。

79年の "Bebe le Strange" が、全米5位とそれまでの最大のヒットとなりました。このアルバムはこれまで以上にハードなアプローチを優先。もちろんバラードはあるけれど、今までのようにアコースティックな感じではないんですよね。そして次作の "Private Audition" (82年) では、デビュー作からのプロデューサー Mike Flicker の手を離れ、初めてのセルフ・プロデュース作と自分たちのサウンドを追及していきます。しかし・・・チャートは25位と、低迷期へのスタートとなってしまいました。


この次に発表されたアルバムが、この "Passionworks" でした。プロデュースはFleetwood MacPat Benatar, Rick Springfield と手掛けた、売れっ子 Keith Olsen。きっちりと纏まりがあるサウンドは彼の特徴でしょう。メンバーもリズム隊をチェンジして、新しい門出となるはずだったんです。なぜ、それが認められなかったのでしょう?。その辺りは、曲を聴きながら考えてみたいと思います。


"How Can I Refuse" (44位) のストレートなロック・スタイルは、このアルバムを象徴するものでしょう。Ann のヴォーカルも、無理に声を張り上げるでもなく、それでいてちゃんとロック・ヴォーカルでいるのが魅力的。演奏も研ぎ澄まされていて、ソリッドなんですよね。それなのに、前作までの刺々しさのないあたりが、あたしがこのアルバムに引かれる理由かもしれません。そして、さすが Keith Olsen。細かいトコロをじっくり作り込んでいて、実は相当に凝っていると思います・・・が、逆にそれが淡々としたアルバムに感じさせてしまうのかもしれません。

"Johnny Moon" のようなスロー・バラードは、もっとも Heart が得意とするスタイルの曲です。初期の彼等ならば、アコースティックなアプローチだったんでしょうけどね。ギターのアルペジオに乗せて、ヴォーカルがドラマチックに盛り上がっていく・・・、うーん、盛り上がりに欠けるんですよね。何でだろう?。バラードながらシャープで、いい出来なんですけどね。纏まり過ぎちゃってるのかもしれません。

"Allies" は、なんと JourneyJonathan Cane の曲です。しかもピアノは TOTODavid PaichHeart って、ソング・ライティング・チームの Sue Ennis を除けば、基本的には外部のライターの曲は取り上げないバンドなんですよね。Ann & Nancy を中心に、バンドメンバーだけで曲作りをしてきたんです。だから、セカンド・シングルとなったこの曲は、ある意味今までと違う Heart の象徴・・・のはずだったのですが、チャート83位と惨敗。とっても美しいバラードなんですけどね。


こうして聴いてみると、無駄のないまとまった音作りが、逆効果になっているような気がします。サウンドに刺がない、ソリッドでシャープ。このアルバムから参加したリズム隊もタイトな音なんだけど、それも淡々と感じさせてしまう。たぶん、ハードロックらしさがないんですよ。わざとらしい盛り上がりがね。このあたりが、評価されなかった原因かなと思います。

だって、良い曲は多いんですもの。シングル向けっていうんじゃなくて、ジワって染み込んでいくような曲。地味・・・って事ですけどね(笑)。"Together Now""(Beat by) Jealousy" も、少しだけアプローチの仕方を変えたら、もっと一般受けしたと思うんです。"Heavy Heart" でのデュエットや、 "Language of Love" の泥臭さも魅力的だし、何かホントに少しズレちゃっただけのような気がします。

そして、なにより Ann Wilson のヴォーカルは、あたしはこのアルバムが一番だと思っています。カムバック以降みたいに切れる寸前までは張り上げないし、逆に抑えすぎてもいない。当然初期よりは円熟してきて、もともと上手な人ですけど、彼女の声を一番楽しめるのはこの "Passionworks" だと思うんです。


ただ、最初に書いたように、Heart でもっとも売れないアルバムでした。チャート最高位は39位。後に本人達に言わせると、『どん底まで落ちた』と感じたそうです。アルバムのトーンがモノクロームなのも、時代に合わなかったのかもしれません。そして、動と静でいえば明らかに静。静かなハードロックなんです。だけど、あたしはこの静けさがたまらなく好きなんです。ホントにね、前夜って感じがするんですよ。


さて、次作でカムバックになる Heart ですが、実はもうワン・クッションあるんです。'Footloose' のサントラに収録される "Almost Paradise" (83年)。この曲は LoverboyMike RenoAnn Wilson のデュエットで、全米7位のヒットとなりました。ここで注目したいのは、プロデュースは Keith Olsen なんですよね。つまり "Passionworks" のサウンドって、売れる売れないのギリギリのトコロにあって、ちょっとしたキッカケでブレイクしたとあたしは思うんです。

85年のアルバム "Heart" は、第1弾シングルの "What about Love?" が MTV でヘビー・ローテーションされた事もあり、いきなりのブレイク。初の全米1位となった "These Dreams" をはじめチャートに5曲を送り込み、アルバムも発売そうそう1位にランクされる見事なカムバックとなりました。87年のアルバム "Bad Animals" が2位、90年の "Brigade" が3位と、飛ぶ鳥を落とす勢いってこういう事を言うのでしょうね。ただしヒット曲は全て外部のライター、そしてプロデューサーによる作り込みも進んで、それまでの Heart らしさはまったくないポップアルバムでした。あたし的には Ann Wilson のヴォーカルだけ・・・って思っちゃうんですよね。


と、まあここで一段落ですか。93年にロック回帰の "Desire Walks On" (48位) の発表もありますが、Ann & Nancy は、Sue EnnisLovemongers を組んだりと、Heart としての活動ペースは落ちていきます。95年には元 Led ZeppelinJohn Paul Jones のプロデュースで、アコースティック・ライヴの "the Road Home" を出したりと面白いアルバムもありますが、なにしろ次のスタジオ盤は2004年の "Jupiters Darling"。初期の Heart サウンドを感じられるアルバムですが、11年ぶりって言うのは、いくら何でもちょっとです。

ただ、Ann のヴォーカルは衰えていませんよ。相変わらず魅力的です。まあ、美人姉妹とは言えなくなっちゃいましたけどね(笑)。

Passionworks
1. How Can I Refuse (誓いのハート・ビート) / 2. Blue Guitar / 3. Johnny Moon / 4. Sleep Alone / 5. Together Now / 6. Allies / 7. (Beat by) Jealousy / 8. Heavy Heart / 9. Love Mistake / 10. Language of Love (愛のランゲージ) / 11. Ambush
produced by Keith Olsen
Heart (web site: http://www.heart-music.com/
Ann Wilson, Nancy Wilson, Denny Carmassi, Mark Andes & Howard Leese
Ann Wilson
born on June 19, 1950 in San Diego, CA.

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posted by 進藤むつみ on Autumn, 2005 in 音楽, 1980年代, ロック

comments (12)

おお!
力作ですねえ。
また欲しくなっちゃいますです!
ゆっくりよませてもらいますよお。

>osaさん♪
お恥ずかしい、力作というか長いだけです。なんか最近ダメなんです。
紹介したいCDが500枚あるとするじゃないですか。そうすると、このバンドをもう1枚紹介する事はないな・・・って思っちゃうんです。だから、あれもこれもと付け加えてズルズルと長くなっちゃうんだけど、ホントは半分くらいのボリュームがベストだと思っているんですよね。
1アーティストで、3枚紹介するくらいがイイのかな?。例えばHeart だと、デビュー盤とこれと "Bad Animals" とか。だけど、一気に3つの記事を書く気力もないんですよね。困った困った。
ゆっくりと読んでいただければ幸いです。

好きだけど買えないバンドのひとつだな。
なんでかなあ?
ベスト持ってる気がするけど、封切ってないような…
コマーシャルな感じがするからかもね。

>osaさん♪
Heartって、たぶん昔はちょっと恥ずかしかったと思うんです。『好き♪』って言っちゃうと『えっ!』って言われちゃう感じ。このバンドのデビューの年代って、女性のハードロッカーが珍しかったからかなあ?。一段低く見られちゃってるような気がしますね。あたしは素直に正当派ハードロックで、イイと思うんですけどね。
復活した85年以降は恥ずかしくなくなったと思うんだけど、この時代がダメだとすると、それはコマーシャルだからでしょうね。

はっきり言って今「パッションワークス」を探しています。HMVとか行けばあるのでしょうか・・? 私は高校生の時アルバム「HEART」により彼等を知り大ファンになりました。そののち「パッションワークス」も聴いてみて 当時は悪くないなぁくらいの印象だったのですが 年月が経った今はなんかむしょうに良く思えてます。地味かもしれませんが上品でアコースティックな曲がほとんどなく、 その統一したところがかえって良く思えてきます。なんとか手に入れるつもりです。

>キャリーさん、はじめまして♪。コメントありがとうございます。
アルバム "Heart" からファンになった方には、"Passionworks" はかなり地味に感じられたんじゃないかと思います。確かに統一されたサウンドとはいえ、独特な静けさに統一されている。ただ、本文にも書いたように、その辺りがあたしを虜にした部分だったりするんです。
今、聴かれたらどうなんでしょうね?。なんとか手に入れられて、そして久しぶりに触れてみた感想も、どうかお聞かせください。・・・って、調べてみると、通販だとAmazonにはあるみたいですよ。(上のジャケット写真が、Amazonへのアフィリエイト・リンクになってます。)

p.s. サーバー不調でコメントの反映が遅れてました。ゴメンナサイ。

むつみさんありがとうございました、上の画像から入ったらなぜかうまくいき、今日CDが届いた次第です! やはり思ったとおり「パッションワークス」は良いです! もしもこれを現代で売り出したらどんなものなのでしょうね? プロデュースの仕方で完全に輝けたはずの作品だと思います。でも全米39位であったことが「どん底に落ちた」ことになるとは私には思えないのですが・・。そうですね、ハードロックにしては曲展開がけっこう複雑かなぁという印象があります。でもこの音はとても好きです。特にデニーのドラムは心地良過ぎます。前作の「プライベートオーディション」とは違い素直に80年代の音に流れてるのも好感持てます。全体に静けさが支配している点で「バッドアニマルズ」もそうかなぁと思うのですが私はこの「パッションワークス」のほうが引かれます。
ではとりあえず最初の感想ということで述べさせていただきました。(^ ^)

>キャリーさん♪、こちらこそ、ありがとうございました。
良かった!、気に入ってもらったんですね。正直、もしかして長い間聴かないうちに、良いイメージだけが膨らんじゃって、聴き直してみたらイマイチって可能性もあるかな?・・・って思ってたりしました(汗)。
80年代の音に流れてるっていうのは、その通りかなと思います。今までの音とは全く違う、どちらかといえば "Heart" や "Bad Animals" に近い音質・・・。そこまできらびやかじゃないですけどね。・・・地味だし(笑)。ただ、80年代の音であるからこそ、2000年代の今の時代にはやっぱり通用しないかな・・・と、個人的には思います。
ハードロックにしては曲展開が複雑・・・っていうのは、あたしはあまり感じないんですよね。うん、あたしは初期の Heart のイメージが強いんだと思う。初期の彼女達こそ(たぶん Zeppelin の影響なんだろうけど)複雑な曲をプレイしてたし、それに比べればシンプルなような気がします。いや・・・シンプルっていうのとは違うかな?。淡々と演奏してるって言い方が、このアルバムに相応しいのかも。淡々と演奏するハードロックっていうのも、独特の世界ですけどね(笑)。
・・・それと、『39位でどん底』っていうのは、Heart がそれだけスーパースターだった証じゃないかと思うんです。

こんばんは。そうですねぇ、しかしそのように全米チャートで一喜一憂するさまに「やっぱりハートは筋金入りのハードロッカーではないのかなぁ・・」なんて常々思ってしまうんですよ。それでも私は好きなんですがね。 ・・その昔1986年、復活のアルバム「HEART」をひっさげた来日公演に行ったのですが、当時の彼らの売り方として、昔からの曲も全て一様にギンギンなメタリックなサウンドで演奏されていて(この‘誓いのハートビート’ももちろん)まだ初心者だった私は「うわっ〜、ハートってHRなんだなぁー」と感激してましたよ(^ ^)・・・ツェッペリン色の強いハードロックというのは分かるのですが、俗に言う「HR/HM」の分類としてこのハートって絶対に入れられてないんですよね、各メディア面で。そういう曖昧な立場なバンドとしてあとジャーニーが思いつきます。それが悪いこととは思いませんがむつみさんはどう感じられますか?

>キャリーさん♪
初期の Journey は強烈なロック・バンドだったんだけど、なんとも Steve Perry の声がロック・ヴォーカルの声質じゃなかった。その上で Jonathan Cain のきらびやかなキーボードが入ってくると・・・あたし的には『HR/HM』というよりは『産業ロック』って呼びたいような気がしています。
復活以降の Heart も『産業ロック』かもしれません。ただ、あたしもセールス的なモノを考えるのは、悪い事じゃないと思ってるんです。売れないければ、単純に金銭的にバンドを維持できなくなったりもするし、レコード会社の望むままのサウンドを、自分達が納得できなくても作らざるを得なくなる。だから、自分達やファンの人達が納得できるレベルの『売れ線』のアルバムを作る事は、最終的には望む姿の活動に繋がるような気がするんです。
だけど・・・問題はそのバランスなんですよね。本文にも書いたけど、あたしは "Bad animals" は傑作だと思ってます。ただ "Dramboat Annie" や "Little Queen" のハード・ロック路線からのファンの人達を納得させる事ができたのかしら?。いや、どんなミュージシャンも、時代と共にサウンドは変わって行ったりするし、それまでのファンの人達と決別することもある。それでも変わった先が自分達の好きな音楽ならいいんだ。だけど Heart は・・・初期のアルバムの方が彼女達らしいような気がしちゃうんですよね。
復活後の Heart は『HR/HM』の分類ならHMだろうなと思います。でも、それ以上にあたしは『産業ロック』が当てはまっちゃうような気がするんです。

むつみさんこんばんは。バンドそのものがどう分類されてるかとかはあまり気にする必要ないかもしれませんね。・・復活後の「HEART」「BAD ANIMALS」 「BRIGADE」は産業ロックですよね。でも私は特に産業メタルと呼びたいですね、かなり楽曲はキャッチャーですが音質だけみると完全にメタリックですから。そこが若い日の私の心をくすぐったんですが。 たしかに外部のライターの曲がかなり占めてるためアルバム全体では彼女ららしさは無くなってるのかな? ただ、ウィルソン姉妹オリジナルの曲は仕方なく時代によって音はかなりバラツキありますがその芯に「らしさ」は見られるんですよね、そこがなんともいえません。(追伸)私、最近某日本のバンドにも嵌ったのですが、そのメロディー、サウンドの素晴らしさに魅せられてるせいで歌詞のほうも聴いてはいるんだけど`聞´いていないんですよね。「あれ、何言ってたんだっけ?」って感じで。(笑、母国語ですよ。)まぁ、腐るほど聴いていけば歌詞のほうも浸透してくるのでしょうが。先日の内容、若干訂正します。

>キャリーさん♪
分類って、自分だけで決めればいい事だと思うんですよね。
あたしはアメリカン・ルーツ系のロックが一番好きなんですね。で、70年前後の『カントリー・ロック』や90年代の『オルタナ・カントリー』は、結構広いアルバムに当てはめてるし、そういう風に呼ぶ事も多かったりするんです。ただ、他人とジャンルの話になる時は『カントリー系のロック』って言い方に変えて、まあ、わかり易く言ったりするんだけど、あたしの気持ちの中では、頑固に『これはカントリー・ロックだよ』って思ってたりしてます(笑)。
ジャンルだけじゃなくて、アルバムの評価にしてもそうですよね。世間で評価の高いアルバムを決してあたしが好きとは限らないし、逆に評価が低くても、この "Passionworks" のようにスゴくあたしのツボにはまる場合もある。もう、すべて自分の耳を信じるしかないんじゃないかなと思います。うん、それだけ(仕事でもないのに)無駄にたくさんの音楽を聴いてきたんですから。
ちなみに『HR/HM』って話になったから『産業ロック』って言い方になったんだけど、あたしは初期の Heart は『ハード・ロック』、"Passionworks" のあたりは『ハード系ロック』、アルバム "Heart" 以降はただ『ロック』って呼ぶかなあ。通してバンドをジャンル分けするとしたら『ロック』。まあ、個人的にジャンル分けをするとしてですけども。

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