塩梅がむずかしい
母の料理の味付けなんですけども、スゴく濃いっていうか塩分が強いっていうか。父の好みなんだろうなあ・・・と思います。父方の祖母が雪国の生まれでありまして、寒い地域の味付けって塩分が強いんですよね。あたしがこの間まで住んでたトコもそうだった。その味で育った父の味覚に染み付いて、それに母が影響されたんじゃないかと思うんです。
対してあたしの味付けは・・・といえば、実は塩分はかなり薄かったりします。子供の頃、母の料理を食べてきたくせにね。だけど、その代わり唐辛子とかスパイスとかをいっぱい使うのがあたしの料理の特徴で、そうすると塩分まで強くすると素材の味が分からなくなっちゃうんですよ。まあ、良い悪い・・・とかじゃなくって、そういう味付けがあたしの好みだったりするんです。
で、いつも実家に帰省してくると、『ああ、塩辛いなあ』と思いながら母の料理を食べていたんですね。もちろん、塩気が強いって以外は美味しいんですけども。
ところが今年の春、父がお医者さんから塩分制限を受けたものだから、話は変わってきたんです。まあ、アルコールとかコレステロールとか色々言われたわけだけど、もう、塩分が一番の問題だったんですね。だって、一日10g以下の塩分摂取が理想と言われながら、普通の人は12g位摂っちゃうんですって。父なんてどのくらい摂ってたか分からないのに、それを一日6gにしろっていうんですから。
塩分が多い食品っていうと、例えば干物や魚卵は当然そうだと分かるけど、練り物なんかも多いんですよね。うん、そういう食品は控えると。あと、意外にダシにも塩分が含まれている。コンソメなんか一個で2.3gとか、ほんだし小さじ1杯1.3gだとか。味噌汁なんか2日に1回お椀半分を目標にしたんだけど、しかもダシは鰹節でとるようにしたんですね。あたしは元々鰹節でダシをとってたんだけど、実家は違ったからそれだとどうも物足りないみたいで、塩分量の少ないダシの元を選んで、それをチョットだけ足すようにしてました。
あと、調味料はいちいち計るようにしました。家庭料理ってさ、アバウトなんですよ。味噌でも醤油でもだいたいで入れて、それでいつもの味になる。なる・・・んだけど、それだと塩分多めになっちゃうわけで、計量スプーンを余分に買い込んできてさ。まあ、やっぱり物足りなくて後で足したりするんだけど、『余計に足してる』って意識が作ってる方にあるから、だんだん少なくなっていくんですよね。
食品も調味料も買う時に『食塩相当量』を見るようになって、塩分早わかりなんて本を買ってきて研究したり、塩小さじ1杯が6gなら『ひとつまみ』や『ひとつかみ』は何gになる?・・・なんて計ってみたり。料理の仕方もね、1品濃い目の味付けにすると他が薄くても満足できるとか、最後に表面に少し塩をかけると辛く感じるとか、母もあたしも結構勉強した。帰省した時以外にも電話で話したりして。父も『関係ねえや!』って言うタイプかと思ってたんだけど、そうでもなくてよかった。毎日『薄い』って文句は言うけれど、それでも我慢して食べてるし、醤油とかドレッシングとかもホントに少しだけ使ってる。
あたしが夏に実家に引っ越して来た時には、味付けはもうかなり薄めになっていて、『おお、なかなかやるな!』と思ったのでした。まあ、それでもあたしにしたら濃い目だったりするんですけどね。
そんな工夫の中で使った中に『減塩醤油』や『減塩味噌』がありました。実は『減塩塩』なんかもあるんだけどそれはどうかな?・・・と、使ってない(笑)。そんな減塩商品ってさ、今まで気にした事なかったんだけど、いや、どこのスーパーにも普通に置いてあるんですよね。へえ〜っ!、世の中そういう時代だったんだなあ・・・と、今さらながら気が付いたあたし。
で、減塩醤油。普通の醤油が大さじ1杯塩分2.6gに対して、減塩醤油だと1.4gになるんです。同じ醤油をつかうなら、全然いいじゃないですか。味は・・・さすがに普通の醤油のが『濃い』って感じるけど、そんなにマズいって程じゃない。納得できる範囲です。しかも、あたしがこだわりの『丸大豆』で作った醤油も普通にあって、それを使うようにしたんですよね。ただ、減塩味噌はちょっとダメ。なんか、あたしが許せる範囲じゃありませんでした。
で、その減塩醤油。冷や奴にかけたり、フライや野菜にかけたりとか、あたし的には十分だったんですね。父も母も納得してた。ただ・・・使い続けてるうちに、なんか違和感が出てきたんです。直接、口に入れるものにはいいんですよ。だけど、なんか料理を作ってる時に馴染まない気がした。煮物でも炒め物でも、台所でお鍋の中でひと回し・・・しても、味が染みていかない。もうひと回し・・・しても納得できない。うん、もうひと回ししたら普通の醤油と同じ塩分量になっちゃうんですけどね。
どうにも納得できなくなったあたしは、ある日、普通のお醤油を買ってきたんです。それで料理を作ってみると・・・、おお!、やっぱり味が馴染むんですよね。薄味に慣れた口には、ひと回しを半分にしてもいいくらい。・・・ってことは、減塩醤油って食卓に置くにはいいけれど、調理の時に使うにはイマイチみたいな気がしてきた。うーん、検索してもそんな話は出てこないから、あたしの感覚的なものですけどね。
料理って、やっぱり塩が大事なんだなと思いました。塩梅・・・って、塩加減なんだなあ。深いな・・・って。塩分制限っていっても、ただ減らせばいいもんじゃないみたい。まだまだね、勉強しないといけないみたいです。
料理するの?
>peco♪
料理するなってか?。どうせ料理はうまくないですよ。
話は違いますが(^^;)、あんばいは按排で、塩梅は昔はえんばいと読んでいたそうです。でも、意味が似ていたところから、その後塩梅もあんばいと読むようになり、この読みの混同は中世ごろだそうです。では、これを我ら速記者はどう書くかというと、日本速記協会の標準用字用語辞典によると、何とひらがなの「あんばい」です。がっかり。何が難しく、何がやさしいことなのかを考えたとき、塩梅というのは意味がわかればすぐに覚えられる。いい塩梅、いい塩加減、みんなそう覚えますよね。標準的なものを考えようとすると、都合の悪いことは何でもひらがなにしてしまえばいいという考え方がありますが大嫌いです。市の名前をひらがなで書きさえすれば親しみやすくなると勘違いしている。逆にややこしいんじゃい。どことは言わないけどw。まあ仕事だからしようがないので、「あんばい」と書いています。じゃ塩梅酢というときはあんばい酢とでも書くんだろうか。これは辞典には用例がないし、あんばいとは別の固有の名詞として塩梅酢でいいですよね。私はそうしてます(^^;)。
>poppoさん♪
あんばいは按排で塩梅は違ったんですか!。で、お仕事だとあんばいと書くと。
ほおお、あたしはもう塩梅しか考えてませんでした。やっぱり、塩に例えると理解しやすいからなのかなあ。日記だからどう書いても構わないんだろうけど、感覚的に『按排』と書くくらいなら『あんばい』にするような気がします。なんでもひらがなにすればいいとは思わないけど、何ていうか、自分の中で按排に馴染みがないんですよね。
それと、ひらがなの市名は、あたしは怒りたくなるくらいキライなんだけど、それなりに歴史や規模もある『いわき市』や『つくば市』でさえ違和感があります。漢字で書いた方が絶対しっくりくると思う。『埼玉県さいたま市』なんて、どういう理屈でそうなったのか全く分からない・・・って、『埼玉県さいたま市』は一発で変換できるんですね!。・・・まあ、当然か(笑)。
と、いうことで、あたしは『塩梅』と『塩梅酢』に一票入れさせてもらいます♪。
話は違いますが、サーバーとかトラブってます?。ここ何日かアクセスできないんですよね。
諸説ありますけど、俺は「加減や状態については塩梅、そのものズバリについては按排」というので納得してます。
状態とは、まさに料理の味加減とか「棚がゆるんで塩梅が悪い」とかですね。
そのものズバリってのは「棚を付けるので脚立を按排してくれ(ここに設置してくれ)」とか。こちらはあまり例をすめせないな。(笑)。
でも、用例も似ているので、混同しちゃうんですよね。
>びといんさん♪
ふむふむ、なるほど・・・って一瞬思ったんですけどね。
あたしとしては、塩梅については納得できるんですよ。料理、棚・・・、うん、そうだよなって。ただ、按排に関しては、どうにもピンとこなかったりする。
たぶん・・・あたしは按排のケースだと、むりやりにでも他の言葉に置き換えちゃうような気がするんですよね。ちょっと意味が変わっちゃうけれど、例えば『脚立を用意してくれ』だとかに。で、按排を他の言葉に置き換えないとしたら、たぶん混同してるケースじゃないかと思うんです。
そうそう!コメントを送信した直後に思いましたよ、俺は按排のケースは日常は使わないなって(笑)。だから用例も示せなかった。
実は「脚立を按排してくれ」は、現場で年配の職人さんが言っていたのを覚えていたんです。
どうでもいいやって事はないけど、あまり深刻に考えすぎることもないかなと思います。俺は言語学者でも国語教師でも執筆のプロでもないので。
>びといんさん♪
ああ、年配の職人さんが言われてると格好いいでしょうね。だけど、きっとあたし言うと格好悪いんだ。それって、言葉が自分のモノになってないからだろうなと思います。
まあ、国語教師じゃありませんけども、それでもブログを書いてるってだけでも、正しい言葉遣いの方が美しいよなと思う。ただ・・・、あたしは『全然良い』とか平気で使いますからね。もう、それ以前の問題が大きすぎて、少しは深刻に考えるべきかもな・・・とも思うんです。
え?「全然良い」は正しいんじゃないですかね? 多くの場合は否定的な時に使ってますけど、「全然」は「まったく、しかり」なので、正しいと思います。
と、ここで気になったので辞書を確認しました。
肯定や否定の語を下に伴って、「あらゆる点で〜〜」という意味のようです。やっぱり「全然良い」は全然正しいですね。
「全然おいしい」とか、程度を強調するのは誤用だそうです。全然知らなかったです(←これも誤用?(笑))
>びといんさん♪
ありゃ、あたしは全然知らなかったや(笑)。否定じゃなきゃいけない・・・って先入観がありました。全然良いは良かったのかあ。しまった、あたしが国語が苦手なのがバレてしまう・・・。
ただ・・・あたしは『全然美味しい』も、全然平気に使っちゃうから問題なんですけども(汗)。